第5回光赤天連SPICA タスクフォース議事録 日時: 2009年5月26日(火) 13:00-15:30 場所 : 宇宙研 研究管理棟 6階 1606号室      国立天文台三鷹すばる棟2F会議室 岡山、愛媛大学、台湾ASIAA、東京大学本郷(TV会議) 参加者:   宇宙研 松原、和田、片坐、白旗、塩谷、小谷、白旗、大坪、長島、高木   東北大 市川   愛媛  斉藤   台湾  高見   岡山  泉浦、   天文台三鷹 田村、川良、今西、山下、渡部、河野 東京大 左近 ==WS準備状況報告 *和田  会場準備済み  講演者調整済み  星間物質でまだ微調整  議論 ー   座長の決定   総合討論は(資料を参照)?     装置仕様をどう決めるかの議論。コミュニティーの参加方法など。     MRDの取りまとめ担当が議論をサマリーする。   装置仕様策定へのロードマップをどうするか?    ー 光天連委員長に座長をお願いして、総意をまとめてもらいたい。    ー 難しい問題。プロセスをどうするかを明確にしておいてもらいたい。 コメント(C):一つ一つの時間が短いのでは? 返答(A): セッションの間の休み時間が30分と長いので、大丈夫だろう。 C: 「開会の挨拶」に、タイトルを付けて欲しい。   役割、研究会の目的、を理解してもらう。 A: そのようなタイトルをつける。 Q: 学生など、一般の人がどれだけ集まる> 多くの人に来てもらいたい。 A: 小柴ホール 176人収容の会場。参加申込は20数名から来た。参加者は全部で 100人弱か? Q: 仕様策定ロードマップは、たたき台が示されるのか? A: たたき台を示す予定だ。このロードマップは、SDR (System Definition Review)までにはFIXする必要がある。 C: SRRにむけて装置へのリソース配分案を示す。むしろ、その後、装置を絞るのが 大変だが、それはいつ頃行うのか? SDR(System Definition Review)に向けた 議論の場が、先にあることを周知させた方がいい。SDRは2010の秋頃。その前 に、もう一度WSを来年の今頃に開くことになりそう。 == MRD改訂状況の報告  *資料は光天連のページに公開したもの。   == 系外銀河 (松原)    *5つのObjectiveを設けた。    *Objective 1      批判が多い。(←第一世代星を捉えるのは難しいのではないか?)      BLISSが必要な提案を含む。      SPICA mission 要求        *水素分子輝線は厳しい       *水素電離輝線を狙うか? (斉藤さんの検討を参照。)    *Objective 2      AKARI Heritageのサイエンス。      宇宙赤外線背景放射を追求する。      SAFARI & BLISS    *Objective 3      改訂した。(Objective 5も合わせて)      前回は、宇宙の星形成の歴史を明らかにすると書いていたが、具体的な       観測手法を考えると、photo-zなどを使うのと、徹底的に分光する       のはだいぶ系統が違う。サーベイ関連をObjective 5に移した。    *Objective 4      赤方偏移3のブラックホール研究に焦点を絞っている。    *Objective 5      SAFARIの広いサーベイを使うような、サイエンスにする。      Spitzer、AKARIのサイエンスを赤方偏移3、4まで。 Q: 今、全部見るのは大変だ。 A: 前回とは大きくは変わってない。別の機会に改めて解説する。 C: 皆さんの批判を受けるのが今回のWSの目的なので、自信のないような内容も さらけ出して議論した方がいいのではないか? レフェリーの立場で参加してもらいたい。 Q: 各セッションでレビューが有る。新たな提案があると思うが、どのように扱うか? A: これまで議論を収束する形にしていきたい。ただ、MRDに書いてない事も提案 しても問題ない。MRDがコンプリートである必要は無い。 Q: SPICAだけではできないような内容が入ってるが、どうするか? A: 研究コンセプトとして、今後、多波長の連携が必要だということを強調して いきたい。 他の装置が無ければできないような事は取り扱い注意だが、今の所、それで も良いということにしている。   == 物質循環 (左近)    *前回のバージョンはかなり古いだろう。(泉浦さんのが入ってなかった)    *銀河面の観測が新たに加わった(#6)。(泉浦)     ただ、1-5の他のサイエンスと毛色が違うので、多少悩んでいる。      ー FPC-Sへの要求を含んでいるが?      ー K-bandは地上で行われているが、色を調べるのにも、L,Mがある        と良いので、FPC-Sを使いたい。      ー WISHが実現すれば、そちらでも実現可能。ただ分光に重点を置く        と、SPICAが強い。 C: WISHがあればできるなら、SPICAのMRDに入れなくてもいいのでは?   SPICAでやりたいという前向きな姿勢をお願いしたい。 Q: SPICAの強みは? A: 口径が大きく、コンフュージョンに強いこと。MIRACLEのマルチスリットに期 待する。 Q: 天源の分光データを出すのが目的? A: 銀河面のディフューズな成分の分光サーベイも含まれる。 Q: 解析がすごい大変なのでは? A: ブロードなラインがあまりなく、細くて強いラインが支配的なら、そんなに 大変ではないと思う。     *Objective 2が大きく変わっている。      ー 分子シェルも狙おう。高分散分光について追加。    *Objective 3も変えた。      ー Astrochemistry、高密度ガス中のダストの形成。      ー IDPとISM dustの関係。ダスト形成についてSPICAの強みを活かし        た結果になる。 C: Objectiveが増えすぎてるのでは? A: 6以外は入れ替えなので大丈夫。   == 惑星系 (高見)    *デブリ円盤、原子惑星系円盤の空間構造についてを整理した。    *Objective 2を変えた。      ー エクセルファイルのフル、エクストラサクセスについて変更した。    *大坪さん修正文      ー 具体的な数字の提案があったが、欲張りすぎていた。現在、検討中。      ー MRDにはまだ取り込んでいないので、前回からの大きな変更は無い。 C: 東大センターの小林さんにインプットを貰った。メールにリンクが張られて いる。これをどう取り込むかの議論をしたい。 (松原)    * デブリディスク関係のサイエンスについて小林さんからの意見。      ー Objective 2で水素分子に特化しているが、Astrobiologyの観点        でとらえ直しては? というコメントあり。      ー 原始惑星系円盤の化学組成と運動について(Objective 3)        小林さんと相談して、もっと具体的な提案にしたらどうか?      ー 系外惑星の大気組成の観測はなくていいのか?      ー トランジットで吸収線を分光する話は? ← だいたい書かれている。 C: 高分散で何ができるかはっきりして欲しいということではないかと思う。 ゼーマン効果は入ってない。具体的な議論して欲しい。 C: もう少しMRDの各目標の説明には、ページを追加しても構わないので、内容を 充実させてください。 C: スライドのフォーマットがそろってない。どれにするのか指定して欲しい。 A: 松原が対応する。 C: 高分散のサイエンスを充実して欲しいという要望はよく分かった。今後の課 題にする。 C: 小林さんのガンマ線バーストのコメントが面白い。PopIIIのダストなどを知 るには面白い。 C: 天文月報に井上進さんの記事が有るので、参考にすると良い。 C: システムについての要求が厳しくなるかもしれないので、少し躊躇している。 C: そんなに急いで対応する必要はないと思うので、大丈夫では? C: WSで野沢さんにコメントをもらおう。    == SRRに向けての今後の進め方 (松原) * 6/1,2のWSでの議論内容   目的、目標は妥当か?   装置の性能は妥当か?   SRRには、研究コンセプトも提出する。原案を作成中。これについても紹介。   中川さんから基本方針を発表。  ミッションへの要求事項(公募など)はSRRまでに決める必要が有る。    ー 具体的な要領は、少しずつつめる。    ー あかり、すざく、とは違う対応をしたいと思っている。   焦点面装置の仕様策定のロードマップの議論もする。   講演者にお願いがある。    ー データ量なども具体的につめて欲しい。    ー 同時観測の可否も検討して、観測効率について考えて欲しい。    ー SPICAの寿命の3年間で目標を実現しなくてはいけないが、本当に可能か?    ー 具体的な観測計画を考えて欲しい。レガシーサイエンステンプレート を書いてもらえると助かる。    ー 研究コンセプトを考える時に重要になるので、観測時間も具体的に考      える必要がある。 Q: 観測装置の同時運用は難しいという話があるが、電源も切れてる? A: 発熱の問題があるので、パラレル観測は行わない。今のところ、これが基本 仕様。 C: 観測時間への要求が結構厳しいので、みなさんの理解を促したほうがいい。 C: 「観測時間は長い方がいい」という書き方をされても困るので、なるべく具 体的な提案が欲しい。 C: 3年しか寿命がないという認識はもっとはっきり周知した方がいい。 C: 冷凍機があるから寿命が決まってしまうが、フルサクセスを全部やりきれる かの検討もいるだろう。 Q: 3年以降も運用はできるのか? A: 3年経ったらミッションを終えるか、延長するかは、研究コンセプトに書かな いといけない。 A: あかりの実績からも、寿命は3年くらいが妥当。冷凍機が壊れたあとは、基本 的には装置は使えない。 A: 冷凍機以外にも衛星の各部が壊れてくるので、3年+αが妥当。 A: JWSTは5年。 A: 各装置の観測時間のだいたいの見積もりを言っておいたほうがいいだろう。 1装置8ヶ月くらい? * ミッション要求書改訂   WSの後に、SRRにむけて、STFと共に最終改訂を行う必要が有る。   英語版を用意しないといけない。7月のOxford会議までには英語にする。   第3章に具体的な話があるので、ここに議論の内容を詰め込む作業が有る。   WSの最後のセッションで、アナウンスを入れたい。。   エクセルのワークシートは見やすいが、読んでもきちんと分からない。 === 観測装置の確定の素案 (松原) * FPI仕様確定プロセス (SDRまでには確定)   ー SPICAの仕様を確定していくプロセスである。選定ではない。   ー 「FPI仕様確定プロセス検討小委員会」を立ち上げる。   ー FPIチームを公募により募り、審査する。(目的は競合ではない)   ー 大学はJAXAの支援のもとに、活動する。   ー 審査の主体はJAXA。外国はオブザーバーだろう。   ー 審査委員などは小委員会でつめていく。   ー SDRは、2010年10-11月。これまでに決める。      2009年12月 中間赤外線カメラ、焦点面ガイドカメラの公募〆切      2010年4月  中間赤外線分光装置、コロナグラフ装置の公募〆切      SAFARI BLISSは個別に対応。 Q: 何を公募するのか? 装置案、それともチーム? A: 今は仕様が先走っている。FPIの具体的実現案とそれを支えるチームを明記し て応募してもらいたい。 A: オープンな仕様確定をしたい。また、装置の中での役割分担も示して欲しい。 装置チームの確定プロセスを明確にしたいと思っている。 A: 装置はもう決まってるので、装置の責任者はtennetなりにアナウンスしてチー ムを募る、というイメージ。 A: これは、仕様確定のプロセスとは別の話だろう。装置を公募する訳ではない。 A: 仕様確定プロセスはずっと続くだろう。SDRは、Critical Science Reviewに 必要なレベルではない。 A: 何を公募するのかは、これからのSTFや小委員会を通じて具体化させていく。 Q: 小委員会はAuthorizeされるのか? A: 辞令まではだせないかもしれない。ただ、小委員会の具体的な仕事内容によ るだろう。 C: 大学の他の仕事を断れるような委員会なら、大学内で助かることがある。大 学内でプレッシャーもあるので。 A: 今後、検討する。 Q: WSでの取り扱いはどうするか? A: 概略を話してもらいたい。次の STFで突っ込んだ議論をしよう。 C: コメントを受けて、松原が改訂したものを展開する。 === 研究コンセプト (松原) * ESAへの説明資料 * Time Allocationについて   ー Open Timeを行う。「あかり」にくらべて比重は大きい。   ー Guaranteed 20%, Open Time for member countries 50%, (perhaps including Korea) Open Time for General community 20% * 研究期間についてコメントしないといけない。   ー 観測は3年。   ー SPICA Science Centerがあるなら、いつまで続けるか? Q: どこまで研究コンセプトか? A: 運用コンセプトも含む。ただ時間配分は研究コンセプトである。 A: 公募の主体がどこかは省いている。 Q: Open Timeが50%と多いが、ミッション要求のサイエンスはどこで行うか? A: Open Timeのレガシーも含むだろう。 C: その場合、ミッション要求のサイエンスが、レガシーのプロポーザルとして 落ちることも書類上はありえる。 C: JWSTの成果によっては、サイエンスが古くなってしまって、落ちる事もある かもしれない。 C: 今は、そういった可能性がないサイエンスを考えているので、大丈夫だと言 わないと行けない。 C: Open Timeの意義は大きい。JAXAが広いコミュニティーをサポートする。 === 次回タスクフォース * Oxfordの会議への作戦を練る必要があるのでは? * Oxfordの目的は、SPICAがCosmic Visionに勝ち残るために用意している   Yellow bookへのインプットを充実させることにある。 * SPICAをサポートするアクティビティを強調した方がいいだろう。 * ヨーロッパのチームが当然やろうとしているサイエンスは言わなくてもいい だろう。 * 次回:6月26日 午後1-3時で決定。 -------------------------------------------------