==================================================================== 2015/2/3 第2回SPICAタスクフォース会議 議事録 [文責: 小山] ==================================================================== 日時: 2015/2/3(木) 11:00 - 16:30 場所: TV会議 参加者:  タスクフォース委員: 小山佑世、竹内努、長尾透、野村英子、   (全員現地参加)   本田充彦、松田有一、宮田隆志、松尾太郎  光赤天連運営委員会: 川端弘治、松原英雄(午後から)      SPICAチーム: 尾中(TV)、金田(午後からTV)、大薮(TV)、(松原) -------------------------------------------------------------------- 議題:   1. 前回会議の議事録確認(長尾)   2. 11月のスペース計画シンポジウムを受けた宿題への対応     a. SPICA広視野サーベイによるサイエンス具体例(松田)     b. SPICA分光サーベイの銀河進化分野での科学的価値まとめ(竹内)     c. SPICAサーベイについてのmini-WS開催の趣旨説明(小山)   3. 関連会議報告(SPICAチーム)     a. ESA CDF Study(最終会議12月18日)     b. Bologna SAFARI 会議(12月16?17日)     c. 大阪大学 SPICA core science 会議(1月12?13日)   4. 系外惑星サイエンスおよびSPEChOについて(松尾)     a. 2020年代の系外惑星科学の状況の整理     b. 日本の系外惑星コミュニティからのSPEChOへの期待     c. JWST(特にMIRI)との差別化を踏まえたSPEChOの独自性     d. SPEChO感度と系外惑星以外のサイエンスの可能性   5. 光赤天連との関係について     a. 光赤外将来計画検討会の進捗状況について(松原)     b. 光赤天連スペース工程案(川端)     c. 光赤天連STFの活動まとめにむけて(川端)   6. 年度末に向けて今後の進め方(議論) ------------------------------------------------------------------- 0. はじめに ------------------------------------------------------------------- - 新たに委員に加わった松尾委員より挨拶があった。 ------------------------------------------------------------------- 1. 前回会議の議事録確認(長尾) ------------------------------------------------------------------- - 会議終了までにコメントあれば長尾委員長まで。 ------------------------------------------------------------------- 2. 11月のスペース計画シンポジウムを受けた宿題への対応 ------------------------------------------------------------------- a) SPICA広視野サーベイによるサイエンス具体例(松田) SPICAのキラーサイエンスは遠方銀河の物理解明と言われているが、 やや迫力に欠けるというのがコミュニティの見解となっているはず。 銀河系内や近傍銀河こそSPICAサイエンスの迫力がでるかもしれない という提案があった。また、宇電懇においてSPICAが(特に近傍銀河 サイエンスで高い評価を受けていることの報告もあった。 C: 測定量、物理量が銀河進化の理解のなかで何が分かるか、 ということが重要で、もう少しじっくり考えるべきである。 A: 現時点では得られる物理量と銀河進化の理解に距離感が あってインパクトが分かりにくいのは事実。 C: 宇電懇の反応は光赤天連での反応とむしろconsistentな気がする。 high-zも定性的な意味で「何が初めて分かる」のメッセージがほしい。 C: 電波分野では「分光サーベイ」が基本だから、受入れやすいのだろう。 一般に赤外でセレクトした銀河は、Main sequenceよりずっと上にくる ことが知られている。それがSPICAの面白さになりうるだろう。 Q: 結局、銀河進化の何が分かるのか?という問いにはどう答える? A: z>3での銀河の成長過程が分かるというのが答えではないか。 C: madau plot のような平均的な銀河進化のイメージだけでなく、 scatter plot (あるいは dispersion) まで見ることが重要。 銀河は合体で進化したのか、もっと静的なものなのか、 進化の多様性が分かるというべきか。 C: 明るいものに限られてしまうという心配はあるが、きちんと 理論的準備があれば、バースト銀河だけを見ていても意義はある。 銀河の国勢調査ではない、個別の銀河の議論をすることが大事。 IRではL*より明るい側で進化が大きい。暗い側はあまり進化 しないと言われる。 C: 遠方銀河の赤外ラインはメタルによるもの。ダストにUV光が 当たってダストが光るまでの時間の影響などもhigh-zでは出てくる。 SFのピーク時期と思っている時期ではこういった効果も考慮したい。 SPICAは self-consistent にメタルとダストの議論ができるのが 強みでは? (ガスをダイレクトに測るには他の装置が必要だが、、、) C: 金属・ダストの話に加えてブラックホール形成との関係が銀河進化 にも効いているはず。こういった話は重い銀河の側で重要なはず。 Q: AGNサイエンスにおけるSPICAの強みは十分に伝わっていないかも。 A: 自明と思っていたが、、、 Q: 将来計画検討書のなかでAGN班はSPICAを押している? A: そのとおり。 b) SPICA分光サーベイの銀河進化分野での科学的価値まとめ(竹内)   「物質進化の相互作用、物質循環」がキーワード。 1平方度分光サーベイと、他波長のアンバランスさは問題視されているが、 分光なので、photometricなサーベイと並べて議論することに意味はない。 赤外でなければ分からない物理はSPICAでしかできないので、その意義 については疑う余地ないはず。物理的情報を増やすのが分光観測の役割。 コンフュージョン限界について: 100um以上ではどの口径でも撮像・分光 ともにコンフュージョンリミット。3.5m が 1.5mになっても factor x 2 しか変わらない。 また、Herschelの結果から factor x 2くらい予測よりも銀河数密度が 低いことが分かってきた。幸運にもconfusionの影響が compensate している。(i.e. 口径が小さくなることでの影響がそんなに悪く出ない ということ) 情報量を取れない遠方銀河の研究にどうつなぐかの道が見えないので 迫力不足というコメントをもらっている。ここはmini-WSで具体的につめたい。 Q: どれだけの広さをやると満足なのか、というのが気になる。  redshiftあたり50個というのは何からきたのか、あまりクリアでない? 「いくつできる」というのと、「いくつほしい」というところが重要。 Q: wedding cake的にやることになる? A: ろうそくの火にあたるてっぺんが1平方度分光サーベイ。 1平方度という大きさは銀河国勢調査のために必要な個数を議論して 出てきたものであるはず。 C: せまくて深くやっても confusion がある。広く浅くいっても、 今度はLFの形のせいで損をするという話ではなかったか。 C: 近傍銀河は「空間分解」という点で口径縮小はかなりインパクトが 出てしまう。 Q: 分光観測から、結局「銀河進化のここが分かる」という部分では やはりまだモヤモヤしている印象。 A: なかなか難しいが、ワークショップで詰めたい。 c) SPICAサーベイについてのmini-WS開催の趣旨説明(小山) 現タスクフォースで議論になっているSPICAによる広視野サーベイの 科学的価値の評価のため、コミュニティから意見を吸い上げるミニ ワークショップ(懇談会)の開催提案があった。 Q: 結局SPICAでしかできないサイエンスというのはどれになる? A: 静止系8um付近を捉える中間赤外の撮像からz>2の銀河を初めて 赤外でセレクトできるところ。それが静止系UVで見てきた銀河進化の ようすとどう違うかを見たい。 Q: これまでも広視野サーベイとの連携はしばしば議論されていたように思うが? A: たしかにそういう機会もあったが、最近はその気運もやや薄れており、 改めて盛り上げたい。 ----------------------------------------------------------------------- 3. 関連会議報告(SPICAチーム) ----------------------------------------------------------------------- a. ESA CDF Study について(最終会議12月18日) 尾中さんより、CDFについての報告があった。 プランク型の冷却系のシステムで検討されることになった。 これは従来想定していた構造とは異なるということになる。 そして口径は小さくならざるをえない。ESA側では2mという検討になってる。 ただし3mギリギリ入る形も検討してもらってはいる。 interium report が出ているが、最終レポートはまだ。 コストも含めて今週中(?)に出る?不定性は大きいが 2mでもコストはかなり厳しいという話になっている。 Q: CDFはコストというよりfeasibility studyというものではなかったか? A: SPICAの場合問題となるのは冷却系。一番鏡に近い部分の温度が 下がらないという話だったのだが、それを冷凍機に直接つなぐことで 6Kまで下げれるので feasible という結論になっている。 b. Bologna SAFARI 会議(12月16?17日) c. 大阪大学 SPICA core science 会議(1月12?13日) 尾中さんより、ボローニャ会議と大阪会議での議論の報告があった。 - 2025年以降になった場合、SPICAがやるべきことは何かを考えた。 - z=3までと言っていたが、その先まで見る必要がある。 - また、明るいものだけ取っていてはダメだという話は出た。   (これがボローニャでの結論) - PAHを使ってのサーベイはJWSTでもできることなので、やはりラインをやるべき。 - SAFARIの感度では1桁ほど足りない 5 x 10^(-20) まで輝線感度を もっていかないとサイエンスが届かない。しかし今のままのフーリエでは 届かないので、分散型(grating)を使わないと難しいという話になった。 - ただしフーリエをやめるというのは大きな決断。これについては結論 出ていないが、サイエンスのほうではそのように収束しつつある。 Q: 分光できるz>3銀河はかなり明るいものに限られることから、 遠方銀河のサイエンスはキーとなりえないということ? A: いまのフーリエでは z=2 が限界で、z=3になると 10^13 Lsun の 銀河が受かるかどうかというレベルなので、銀河進化の全容は 分からないと考えている。JWST/ALMAがある時代にそれでいいか? というのが議論のスタートだった。 C: z>2は分光は厳しくても撮像ならば届くので「探査」にすべきという 話が午前中に出た。 C: 100umより長いところはコンフュージョンに達しているので意味ない。 30umより短いところには JWST がある。2020年代後半においては 分光に特化すべきという議論だった。z=1-3 というのを z=0-4 などの 形にしようという話は出ている。フーリエをやめると、空間分解という 話は難しくなるので戦略の練り直しが必要になるかも。 (仕様策定の根拠として)近傍銀河はキー・ドライバーにはなり得ないと いう理解。 C: フーリエを使ったほうが明るい天体には有利だが、望遠鏡を振って スキャンすれば、grating分光でも空間分解したマップを作ることは 十分にできると考える。 Q: 5 x 10^(-20) W/m^2 の感度が必要という結論なので、gratingに するということでよいのか? A: 2020年のサイエンスとしてはそれしかないと思う。 Q: 系内の話はあったか? A: 原始惑星系円盤とカイパーベルト天体の話はでた。proper motion を 使って confusion 打破という話はあったが、これは口径のインパクトが大きい? C: 近傍銀河ではHDサーベイが重要と考えているが、矮小銀河の探査も重要と いう話になっていて、その場合には「点源」の高感度分光が重要。 Q: 午前中には近傍銀河をメインにしてはどうかというTFでの議論があったが、 金田さんとしてはどうか? A: 近傍銀河サイエンスについては、SPICAのみで完全独自性の高い サイエンスは難しいと思っている。TMTやALMAを使いながら行うという のが前提である。確実に物理ができるのは事実だが。近傍の話で 躊躇するのはPAHバンドがSPICAで捉えられないところ。遠方では それを受けられるのでPAHバンドとライン診断という話で独自性を 出せると思っている。 C: 近傍サイエンスがドライバーにならないというのは検出限界等を 見積もる上でのドライバーにはなりえないという意味だった。 言い換えると、すでに近傍銀河としては十分な感度があると思って よいのだと思う。 ======================================================================= 4. 系外惑星サイエンスおよびSPEChOについて(松尾) ======================================================================= 松尾さんより、以下の点についてSPICAの可能性・期待について検討報告があった。  a. 2020年代の系外惑星科学の状況の整理  b. 日本の系外惑星コミュニティからのSPEChOへの期待  c. JWST(特にMIRI)との差別化を踏まえたSPEChOの独自性  d. SPEChO感度と系外惑星以外のサイエンスの可能性 SPEChO(and MIRI/JWST)では5umより長いところでの emission spectra が 鍵になる。5-20umでのスペクトルが一度に取れることは重要。 TESSで受かるものはJWSTでも狙えるのだが、 MIRIの基本ターゲットは海王星から木星クラス。 SPEChOは、装置の設計によって地球型惑星まで狙うことが可能になる。 また、その設計に合わせた解析方法も地球型を狙う上で重要になる。 SPICAは mini Neptune から地球型惑星までを狙うことができる可能性あり。 1960年代に太陽系でやっていたことを、系外惑星でできるというポイントもあり。 SPEChO の仕様について、以下のような認識。 - 4umまであればCO検出できるので望ましい。 - R=300でなくR=100でも十分なサイエンスが可能。 - under samplingにならないこと重要。 Q: COが得られるかどうかはどのくらい重要? C: COは、CH4やNH3とあわせてvolcanic gasの指標としてなる。 COの凝縮は1000K程度で、惑星の温度の指標にもなり得る。 (追記) C/Oの高い原始惑星系円盤で形成されれば、炭素惑星(仮説の段階だが) の形成の可能性がある。この場合に、表層には、COやC2H2などのガスが 存在することが期待される。 Q: JWSTでできないけど SPICAならできるというのはなぜ? A: Systematic noiseは指向誤差(+ focus error)とPSFサンプリングに よって決定され、MIRI/LRSは地球型検出に十分な仕様になっていないということ。 SPICAの場合、これらを十分に満たすような仕様にすれば、可能である。 そのためには、Rは可能な限り落とし、できるだけ多数のピクセルに光を 散らす設計が好ましいだろう。 Q: MIRIだと3回に分けて分光することになるのが問題だと言われるが、 そういう問題ではなくMIRIには systematic noise が乗るということ? A: MIRIには、MRS(R~800-3000)のモードとLRS(R~100)/Imagerのモードがあって、 3回に分けて観測するのはMRSのモードである。今回は、JWSTのトランジットグループが 主に考えているLRSについてのsystematic noiseについて紹介した。 MRSの時間的に分割する場合における問題は、これらのsystematic noiseに加えて、 主星の活動に起因するノイズも考慮しなければいけない。 Q: R=100でもよいというのはなぜ?さらにRを小さくするとどうなる? A: 先行研究でMIRI/LRS (R~100)のスペクトルから、T-Pプロファイルと 分子の組成比が求められていることが根拠である。Rが低くなるにつれて 分子の組成比の導出精度が悪化することが予想されるが、 調査が必要。 Q: defocus はできないというが、望遠鏡的にはできるのでは? A: JWSTの資料を調べた限りではなかったが、その可能性は考えられる。 また、仮にdefocusができる場合には、MIRI/LRSはスリットレスモードも あるので、スリットのサイズで制限されるよりは、スペクトル分解能の 低下で決まると予想される。 Q: TESSサンプルが明るすぎて分光できないと言っていた気がするがこれは別の話? A: それは別の話。 系外惑星有識者の意見として: SPEChOは可能性を広げうる。地球型惑星へのチャレンジは重要。 欧州主導であっても仕様、サイエンス検討から関わりたいという意見あり。 木星型惑星はJWSTに任せる。 SPICAはスーパーアースから地球型に集中すべき。 地球型惑星なら数天体でも惑星科学史に残る貴重なデータとなる。 C: 望遠鏡のスループットをちゃんと考慮しないと危険かもしれない。 Q: どのくらい影響がある(落ちるか)分かるか? C: 20umより短い側はそもそも要求が出ていないはずだが、、、 C: FAS (FPC) のrequirement は 30nm rms だった(いまの仕様は 70nm rms)。 いずれにせよ 10% 以上落ちることはなさそう。 Q: トランジットはM型星のまわりを考えている?地球型で狙う天体数は? A: TESSやPLATOは近傍の明るい恒星を観測するため、 近傍星のスペクトル型分布からM型星が中心となる。 ただし、TESSは限定的な観測期間なので、興味のある ハビタブルゾーンにある惑星の親星のスペクトルは、ほぼM型星になる。 Q: 300ほどあるサンプルのうち10ほどを狙うということだが、どういう 規準でターゲットを定める? A: とにかく近い天体を狙うことになる。 Q: M3で打ち上がるPLATOとの関係は? A: 装置の仕様は両者とも広視野の多天体の精密測光で同じである。 しかし、探査の戦略に違いがある。TESSは全天をくまなく探査するが、 TESSは1年間モニターできる範囲がごくわずかに限られる。 PLATOは全天ではなく銀河面を中心に、ある10視野 (1視野=100deg2) に限定して探査する。 10視野のうち8視野の観測期間は30日程度であるが、そのうちの2視野は 2-3年間の長期モニターを予定している。 その結果、TESSはM型星周りのHabitable zoneにある惑星にのみ 感度を持つが、PLATOはG型星周りのHabitable zoneにある惑星にも 感度を有する。戦略の違いによって、質的に異なる結果を生み出そうとしている。 (SPICAとの関係について) JWSTは2018-19?に打ち上げを仮定すると、PLATOのG型星周りにある Habitable zoneにある惑星は、JWSTのミッション期間と重ならない 可能性があり、 SPICAにとって新たなサンプルになる可能性がある。 このサンプルは非常に興味深い一方で、トランジットの深さはM型星サンプル に比べて オーダーで小さいため、実現可能性は低くなる。ノイズフロアを 見積もりつつ、 注意して戦略を立てることが必要だろう。 C: 5-20umはかつてSPICA(plan-A)でやる予定だったが、なくなった。 SPEChOができるとなると、系外惑星以外でも使えるはずで、そこに 魅力を感じる人はいるはず。実際、今西さんは是非と言っている。 他の分野でも使えるかもしれないので、TF委員にも検討をお願い したい。日本の観点ではJWSTになかなかアクセスできない状況を 考えると、JWSTでできるサイエンスであっても排除する必要は無いだろう。 公募型天文台としてのSPICAを想定して、多くのユーザが使える サイエンスとして可能性があるかを探ってほしい。 とりあえず銀河、星形成・惑星形成、AGN分野か。 Q: 地球型10天体というのは何からでてきた? A: 10天体もできれば...というのはあくまで目安。 ====================================================================== 5. 光赤天連との関係について ====================================================================== a. 光赤外将来計画検討会の進捗状況について(松原) - 2015年中の発行を目指して進めている。 - スペース班としては(かなり苦労して)ロードマップを宇宙研に提出した。 - サイエンス班の原稿はすでに200ページ超え。これは2010年代のものと 比べて悪いわけではない。 - スペース班がおよそ30ページ?地上班が50ページ?トータルで 300ページくらいのもので夏くらいまでに仕上がると期待。 - SPICAチームの記述とは別に、TF会議での議論を盛り込みたいがどうだろう? b. 光赤天連スペース工程案(川端) - 宇宙研から求められた分野の工程表(2/2締切)を提出した。 - (今後の)宇宙研での小規模、中規模計画の審査に影響するもの。 - SPICA第一というのは変わらないが、遅れる場合にはWISHを 支援するという工程表になっている。 Q: SPICAの打上げが2030年代にずれ込むかどうか...はいつ分かる? A: いままさに行われている SPICAの検討で go/no-go をこの3月?5月に 決めると理解している。 C:CDFの検討結果を受けてチームでM5に出すかの判断を3月中に行う。   M5のCallが出るのはおそらく今年の夏。M5のcallが予定通りでない、   あるいは、M5を諦めるという事態になった場合は、コミュニティと   して進める是非を問うしかない。 Q: 「国立研究開発法人」とは何? A: 宇宙研にとっては、名称が変わるというだけのこと、と思ってよい。 c. 光赤天連STFの活動まとめにむけて(川端) - レポート(PPTでよい)をまとめてほしい。 - エグゼプティブサマリ(日本語でよい)として2ページほどの提案書もほしい。 - それらをGopira運営委員会からSPICAプロジェクトや宇宙研に出したい。 - gopiraとしてやっていることなので、TFによる検討のサマリを 将来計画検討書に入れたいと考えている。 C: 3月末までにまとめも終わらせるというのは時間的にもったいないかも。 レポートそのものは4月以降としたほうがよいのかもしれない。 C: 3月末に何かを急いでいるわけではないので、それでよいと思う。 Q: フーリエか grating かは決まっていないと思うが、どちらで まとめたらよいのか? A: TF自身はサイエンスを検討するというよりは、これまで掲げられて いたサイエンスをレビューしてよいもの悪いものを評価するという 立場だと思う。フーリエか grating かを二者択一するというもの ではなく、どちらだとこんなサイエンスはできる、できないという のを触れることになるか。これまでに挙がっていなかったサイエンス を洗い出すというのもあるので、それはそれで書き出す。 Q: カイパーベルトの話は撮像でもよいのでフーリエでなくてもよい。 gratingになったらFIR撮像はなくなってしまう? C: カメラモードについては議論されてない。 Q: テクニカルには可能? A: MIRは比較的容易だが、FIRでは分からない。切り替え機構を設ければ 原理的にはできるとは思う。MIR は 1k x 1k, FIR は 30 x 30 くらい なので、だいぶ異なることには注意。 C: カイパーベルトのサイエンスは 30x30 でもできるわけだから インパクトを受けないと思ってよいだろう。 C: 原理的にはできるが、まだフーリエをやめるかの決断ができていないので、 議論されているところ。感度が上がるが、面分光の機能はなくなる。 C: TFのレポートでは、このサイエンスには致命的だとか、そういう提言が あったら有難い。 Q: 前回のときはフーリエもgratingも両方やれるという話に聞こえたが? A: "point source mode" というのはあったが、それは大変だということで、 検討は打ち切られている。 Q: 春季年会での光天連総会では中間報告的なものになる? A: 活動の状況と、どういうサマリを出すかの説明をすることになるかと思う。 C: 総会は学会3日目(3/20)の昼に行われる。 ------------------------------------------------------------------------ 6. 年度末に向けて今後の進め方(議論) ------------------------------------------------------------------------ - SPEChO関係: ポテンシャルとして、他のサイエンスへのインパクトを考える必要あり。 - extra-galaxy でのシナリオ作りと広視野サーベイのコミュニティにおける 需要評価のため、TF委員の銀河班(竹内・松田・小山)を中心にミニワーク ショップを開催する方向で検討に入る。まずはmini-WSの獲得目標を書いてみる。 - 次回TF会議は 3/30(月) に決定した。 - 竹内委員より新しいストーリー作りについてアイデア紹介があった。 "astronomy" --> "astrophysics" --> "astrochemistry" --> "astrobiology" という形で、天文学を超えるようなカッコいいまとめ方ができるかもしれない。 - いずれにしても extra-galaxy の分光サーベイをしたときの定性的な 銀河進化への理解へのインパクトは宿題。