千葉:各分野からの希望。 宇宙論 地上25m+8m x N / Hyper SDSS 銀河・銀河団 スペース>4m、地上20-30m(高分解能) QSO,AGN 地上20m+8mxN, Space>4m(UV-FIR)、干渉計 局所宇宙 地上20m、スペース4m 恒星 地上20m?、スペース、干渉計 太陽系、惑星系 JTPF、ALMA 杉山:重要なのは宇宙全体をみる=広く、深く。 基本的には地上か(特に AO、干渉計がちゃんと動けば) 専用広視野もいい。 どうしてもスペースで必要なのは長波長側とUV とくに近所のLyAとか。 児玉:地上/スペースどっちもできないこともないのでは 地上だとCELTから国際協力の打診もあるし。 スペースでもSPICAやJTPFの計画もある。これにほしい近赤外カメラをのせるとか。 地上単独でやった場合に時間的にCELTとかにまけてしまうのでは。 CELTに乗っかって装置をつくる解があるのでは 和田:米欧が30mといったときに、20mをつくってどんなサイエンスができるのか? ぜいたくな使い方をしないといけないのでは。 占有。 それをもとにしてほかの望遠鏡に行く。 いずれにしても戦略が大切。 千葉:銀河を星に分解したい。以前から言っていたこと。 CELTも同じことを考えていた。GSMTも。 みんな同じことを考えていて、ユニークさを出すのは難しい。 やはりキープロジェクトに集中しないといけないのでは。 スペースでも中分散分光で多くのサンプルの観測を行うというのは 勝負になる。 茂山:星表面の組成についてはまだ詰め切れていない。8m級の後に何が残されるのか? スペースUV分光? 地上も捨てがたい。 小久保:惑星系の観測研究はまだまだ黎明期で、暗中模索。 日本ではまだ惑星探しは少ない。 観測の細かいところがわからなくてなかなか詰め切れない。 今後第2の地球の探求が大問題になるだろう。 他分野の学際的共同研究の場を積極的に作っていかなければいけないだろう 戸谷:もう少し計画の規模ごとに分類して提案を出すべき 汎用のものなのか、専用なのかでアプローチが違うだろう。 100億クラスのものであれば汎用になってしまう。 1-10億クラスのものならユニークないいプロジェクトになるものもあるだろう。 2MASS, SDSS, MACHO, Doppler planet search... 日本の弱い部分でもある。 そういったインプットも価値があるだろう。 千葉:たしかに小さいプロジェクトは重要。 戸谷:たとえば、ぼくのアイデアで5-10億のプロジェクトを走らせたい場合に受け皿はあるのか? 国立天文台としてそのようなプロジェクトを公募するようなシステムはできないのか? 一つの巨大プロジェクトと心中になりかねない。大政翼賛的では 千葉:3つコメント。 ・理論懇アンケートでも同じような意見はあった。同意する。 ・天文台でどうするのかという話は明日の午後の話が出る。法人化とともにある ・以前の和田さんのコメント。ハイリスク/ハイリターンでないと世界で勝負できない。 郷田:天文台の独法化後の組織案については、明日高見さんのコメントが あるだろう。小中プロジェクトの支援は検討中。天文台の法人化 準備委員会で決まっている案では、プロジェクト制を導入して、     A,B,Cの3つのレベルのプロジェクト室を走らす。案では、外部からAプロジェ クト室立ち上げの提案もできるようにする。 ただし、この案は最終決定ではなく、今後、台長提案の後に審議し、決まる予定。 戸谷:中小のハイリスク/ハイリターンをたくさんやるほうが意味があるのでは 市川:同意。ただ、光赤外の中小プロジェクトはたくさんある。 すばるによって裾野が広がった。 聞きたいのは、サイエンスはどのくらいのタイムスケールなのかということ 30mができるころまで意味があるサイエンスなのか? 岡本:すくなくとも恒星で出ていたテーマはあまり将来計画に合致していないのではないのか? 現在の研究の延長では。 もうすこし新しいものがでてこないと。研究会などを開いてというのはできないのか? 茂山:そういうことは考えていなかった。 小久保:惑星班はそういう研究会をやろうかと思っている。 戸谷さんへのコメント。サイエンス班の役割は、おもしろいネタを出すこと。 長期スパンでの将来のサイエンスたたき台考えている。 杉山:戸谷さんの言ったことは重要な問題提起。 天文学も素粒子物理の通った道を歩んでいる。 もう一つの解は、ビッグプロジェクトは捨てる、というのもあるかも。 山田:言っていることはもっともだが 天文学はそもそもからしてビッグプロジェクト。望遠鏡を作らないといけない。 今度の新プロジェクトは、すばるで満足できないところを満たすためのものでは。 そのためには10億クラスでは十分ではない。 谷口:サイエンス班に要求されたのは、できるかどうかと関係なく、ハイリターンのネタの提供 ポイントは、新しいfunctionを持っているか? 10年後に日本が生き残れるか(勝てるか)。 一番いいのはスペースで近赤外-中間赤外、広視野、tunable filterのもの それでz=10-30を狙う。 それでみつけたものをJWSTにもっていく。 そうすればハイリターンになる。 千葉:どちらかというと明日の議論になってきた。もうすこしサイエンスにウェイトを。 家:球状星団形成のシミュレーションはあるか?たとえば、そういう問題を観測的に制限 を与えるような観測はないのか? 千葉:観測は進んでいる。系外楕円銀河の球状星団の色分布はわかっているが、 円盤銀河のものはほとんどわかっていない。 このシステマティックな違いは観測的に重要。 家:一つの球状星団をガス系からどうつくれるかのシミュレーションの問題だ。 和田:究極的には星形成の話になる。それは理論の大テーマ。 次世代シミュレーションのテーマでもある。 10-20年後にはかなりのことがわかっているのではないか。 家:星形成のシミュレーションの見込みは?観測的な制限はかかるか? 千葉:IMFのマッピングを考えている。 今はIMFは固定している。これをきめられないか? 系外銀河の散開星団を星に分離してColor-mag関係にする。 銀河でIMFのスロープマッピング 小久保:星形成過程がまだちゃんとわかっていない。観測的には星形成コアを 運動も含めてみるのが観測的には必要だろう。 杉山:宇宙論はdark matterとbarionの分布が重要。 観測的にも見えてきている。 家:構造形成などは観測と理論がかみ合ってきたが、星形成はそのようになるだろうか? 田村:そんなことはない。1個の星に関してはかなりパラダイムが描けるようになってきている。 観測的にもトレースできている。2個以上になるとそんなことはない。 とくに、クラスターレベルになると全くわかっていない。 観測で問題なのは解像度と、波長の選択。 生まれてしまった星と生まれかけの星をそれぞれ詳しく見なければならない。 ALMAとELTのコンビネーションが重要になるだろう。 児玉:1e6個の形成がhigh-zで起ったわけなのでおもしろい。 家:観測的には見えているのだが、その物理にはどのようにせまれるのか? 球状星団の星の軌道をすべて調べても逆問題を解いて形成の物理に迫るのは難しいだろう。 和田:基礎的な星形成の物理過程はすべてわかっているはず。それがどのように絡んでいるのかが わからない。超強力な計算機があれば解けるはず 谷口:どの物理過程がメインなのかを知るために観測が必要。 z=5-10のものをpcレベルで見れるのか? 感度は足りても解像度は追い付かない。 家:話は変わるが、偏光専用望遠鏡という道もあるだろうか? 杉山:CMBの偏光を測る衛星計画はアメリカにある。 長尾:偏光は光子がいっぱいいるのが弱点。8m望遠鏡の登場でおもしろくなってきたと思う。 たとえばAGNの観測でも。でも8mでもまだ足りない。 ELTの偏光はおもしろいテーマだろう。 土居:サイエンスということで自分が一番おもしろいものを出してもらいたい。 小久保:地球外生命の探査。バイオマーカー(O3?)の観測。30年くらいなら可能になってきそう。 杉山:物理定数の時間変化の探求 (G, α、宇宙定数) ダークマターの正体もあるが。 茂山:PopIII星の探求 和田:パラダイムがあれば、計算機の中でAGNを作る。 AGNがブラックホール+降着円盤じゃなかったという観測が出てくるとおもしろい。 児玉:天の川がどのようにできたかを明らかにすること。 再電離を起こした天体の発見 千葉:銀河スケールのダークマターの存在形態。 系外銀河のハロ/ダークハロ成分->ハッブル系列の起源 戸谷:ダークマターの直接検出が成功してしまうとどうする? ダークマターが20-30年後に大問題かどうかは不確定。 標準ダークマター理論からのずれの検出は別の切口。 銀河形成の大きなパラダイムはほぼわかっているのでは。 どちらかというとAGN形成と銀河形成のつながりが気になる。 あと、ガンマ線バーストの正体はmassive stellar collapseのようだが、 その辺の詳しい物理が不明。 谷口:いま8mでやっていて、将来につながるものがある。 それを今ちゃんとやっておくことも重要。 やる能力がある場合は、『やるかやらないか』という意思の問題。 なので30晩くらいELT準備枠ということで。 安藤:サイエンスからは100mはいらないのか? 杉山:まだそこまで思いついていないだけだろう。 太田:出ていたものは今の延長である。 でも そういうことを忘れればそれは電波。 スペースで30m欲しい。 といえないプレッシャーもあったのでそういうことになっている。 谷口:果たして問題点を絞っているか? 究極の目標を絞って決めうちできるのか? 大型プロジェクトを行って、それに見合うscientifit returnはあるのか? 欧米の後追いになっていないか? 大坪:10年前の望遠鏡の技術的検討ではほとんど出ていなかった。 で、具体的なものも大事だが、サイエンス班にはscience orientedな 意見を出して記録に残しておいて欲しい。 大西:一般受けするキーワードがない。 各分野から一つづつわかりやすい言葉を。 千葉:了解しました。 杉山:先ほど土居さんの質問への答えを噛み砕いて書けばいいのでは。