和田:TAOの受け入れ装置への考えは 宮田:第2期装置については検討中。受け入れ装置についても検討中だが、TAOとしては受りれて行く。 ===== 総合討論のキックオフ 伊藤洋:セメスターあたり20夜だとカテゴリ当たり2夜になり、カテゴリ自体が消えるかもしれない。TACのモチベーションも維持できるか。 伊藤洋:日本が有する2018年に望遠鏡時間の大きな谷があるが、どうやって乗り切るか。 伊藤洋:すばるのNormal観測の論文数/夜数は1614/2862であり戦略枠では39/120。かならずしも戦略枠の効率が高いわけではない。 すばるでも過去の論文のCitation数リストを作ってほしい。 =================== オーストラリアとEAOとのパートナーシップ =================== 吉田道:SSPへの参加が気になる。PSFのSSPはすでに貢献した人に決まっている。たとえばオーストラリアがPFSに直接お金を出すことではダメか。 岩田:オーストラリアはかつてPFSに参加を申請したがPFSに断られた。オーストラリアはPFS以外にも興味はあるので、PFSにだけに直接参加するのは豪州のメリットが減る。また観測所としては利益がない点は観測所としては受け入れがたい。 吉田道:もちろん観測所への貢献は当然あったの前提だ。PFSチームが受け入れるか心配だ。今後きまるであろうSSPへのパートナーになることは賛成だ。 岩田:ただ、このさき10年新しいSSPはない。PFSチームの意向を確認したい。 本原:SSPへの入り口とお金の払い先が2つできることになる。平等でない場合、議論が生ずるだろうから注意したほうが良い。 大橋:装置開発に対する貢献と運用に対する貢献と区別すれば合意できないか。田村さんも運用に対する貢献を評価したいと言っていた。 泉浦:すばるの1晩をいくらにするのか。 岩田:明言は避けたい。これまでは1千万だったが、安すぎるという声がある。今後の交渉では上げたい。 泉浦:運用に対する貢献があるからパートナーになれるのか。 岩田:むしろ豪州は決定プロセスに参加したいと言っている。 土居:TACはどうなっているか 岩田:具体的議論はないがシングルTACで行きたいとみな言っている。 土居:英語か 岩田:そうだ。 土居:英語の負担が大きいから、発言力がある人の影響力が上がるかもしれない。 岩田:STCについては、有本さんは日本人だけで話し合う別の組織(SAC-J)を持つことを考えている 児玉:「状況次第では5年のおわりまでSAC参加となる可能性」の状況次第では・・・では保障にされていなくて、オーストラリアが合意しないのでは。2年間にしてはどうか。 岩田:2年でオーストラリアに逃げられると観測所は困る。 児玉:パートナーシップとはボードか。 岩田:パートナーシップ=ボードではない。まずはSACに入る。ボードの在り方を議論し、3年目からボードを作るのが完成形という提案だ。 大橋:状況の意味をもうすこし明確にしたほうが良いだろう。 岩田:これは日本のコミュニティへの譲歩のつもり。もちろん条件をクリアにしたほういい。 本原:2年間をパートナーシップの詳細を決めるための時間と理解してはどうか。2年後にそのタイミングを遅らせるオプションを入れてはどうか。来年1月からのオーストラリアとの交渉に台外の人を入れてはどうか。 伊藤洋:SACの過半数は日本人か。 岩田:すばるへの貢献度で決まる。 伊藤洋:EAOからは何人入るか。 大橋:たとえばEAOからは1名とか、という風に決めてはどうかと思っている。 泉浦:決定権は出資額だけで決まるのか。これまでの建設費や運営費は評価されないか。 岩田:いまそれを計算しているところ。現在の出資額だけでは決めないつもり。 大朝:現時点でUHの1人が入っているが、彼らはこれまで通りか。豪州やEAOとの差ができ混とんとすることが心配。 岩田:UHとの合意書に「ボードまたはそれに相当する組織に1名参加する」とされている。改定できるかはわからない。 本原:UHはオブザーバーか 岩田:ボードの正式メンバーで、現在ボードがないのでSACに入っている。 伊藤洋:UHとの合意書を見直して今後の資料と反省点とすべきだ。 泉浦:オーストラリアがボードメンバーになることで、具体的にどのような不利益が想定されるのか。 岩田:詳細はまだ決められていないが、所長任命、人事などボードで決めることになる。 泉浦:そういう状況で交渉するのか? 岩田:来年の1月までに考える。ボードに関してはその後時間をかけてとなるだろう。 伊藤洋:ボードの決定を観測所とオーストラリアの間でやるのか。 岩田:コミュニティにも情報を公開したり協議していくことになるだろう。所長の任命などはボードが決めることになるだろう。 本原:ボードのイメージとしてはALMAのボードと同じで、あまり細かい議論をしないのでは?細かいところはSTCで議論することになるのでは? 岩田:その通り 美濃和:オーストラリアが観測装置を持ってくるのでは。ExoplanetではすでにSCExAOを通して幾つか持ち込まれている。 岩田:今後装置受入れの手順を明確化する必要がある。 泉浦:パートナーに主導権を握られて困る項目は? 岩田:すべてが該当する。ボードを作るときに決めることになるだろう。 吉田道:これまで装置開発者には観測時間GTを与えていた。オーストラリアにも時間を与えた場合、GTとの整合性はどうなるのか。よく考える必要がある。 岩田:オーストラリアについては、In-kind貢献なしはあり得ない。貢献の評価の仕方を考える必要がある。ただ、これまでGTとの関係は考えていなかった。 吉田道:装置開発の貢献の仕方とは全く異なるので、あたらしいルール作りが必要だ。 岩田:まずは半分以上が出資金であるということを条件とする。 土居:強い姿勢で挑むべきだ。すこし弱腰に見える。 岩田:どの部分でそう感じるか。 土居:望遠鏡時間の切り売りでは参加しないという豪州の態度だ。共同運用は非常に厳しいものなので。 本原:そういう意味でも状況を理解しない台外の人を入れたほうが良い。 岩田:ほんとうにみなさんは切り売りをしたいか。私はパートナーシップのほうが良いと思っている。 土居:共同運用が悪いとは言っていない。本当にオーストラリアが適切か、その中身をしっかり検討してほしいということ。 岩田:その意味で構築までは5年を見ている。 土居:まずは切り売りから始めるのが自然であり、適切ではないか。 岩田:私としてはオーストラリアが装置開発でも貢献してくれるのは望ましいし、それはULTIMATE-Subaruの実現に必要だと考える。 土居:最初の段階から複雑なシステムを作る必要があるのが大変。最初の2年はできるだけシンプルな条件にしたほうが良い。 岩田:先方の事務処理条件で2年が許されるかわからない。まずは豪州に確認してみる。日本のコミュニティの総意を伝えたい。 本原:各人の意見に多様性がある。交渉人の人選が重要。 住:ボードに豪州などが入った場合の投票権や重みは?決め方はどうなっているか。たとえばボードメンバーに拒否権はあるのか。 岩田:ボードメンバーに拒否権を持たせるかなどはまだ決めていない。 住:発言権の大きさは何で決まるのか。 岩田:出資額に応じる。しかし日本が多数派であり続けるはず。 住:だったら、そんなに問題がないのでは。 土居:英語の問題だけでなく、すべてを投票で決めれるわけではない。 住:交渉で危険な項目を投票で決めることにしておけば、最悪のケースを免れることができるのでは。 岩田:今日の議論を受け止めて交渉に挑む。 田中賢幸:観測所は将来ビジョンを示してくれると安心して議論できる。 岩田:それは次の所長ですかねぇ。 吉田道:なぜ僕に回ってきたのか?頑張る、としか言いようがない。TMTが始まるまですばるを止めるわけにはいかない。運用資金を確保するのは最優先事項。 松原:お金のために国際協力をするのではダメ。それだとどんどん弱い立場になる。ビジョンは大切。そのビジョンを共有できる組織とは協力できる。 岩田:私としてはすばるのビジョンはラージサーベイであり明確だと思っている。 ================= プランBのアンケートの仕方について ================= 森野:投票率は出すのか 青木和:投票率は出さないが投票数は出す。 本原:Gopiraだけに出すのか 青木和:そうだが、それ以外からの投票を拒否しない。 能丸:英語版も送ってもらえるか 青木和:つけます。しかし、gopiraにしか流さない。転送は自由。 ================= 大規模計画との調和 ================= 和田:大学の負担が大きいが、天文台へ期待することはないか。 本原:申請書の審査をすばると一緒にしてほしいと思っている。しかし、TACへの負担も心配。 伊藤洋:他の望遠鏡も共同利用の機運が高まるような後押しを国立天文台には期待したい。 栗田:将来のことであり、大学の自助努力に頼る部分でもあるので、天文台やコミュニティの期待に応えられないこともあるということを理解してほしい。 岩田:コミュニティの規模に対して望遠鏡の数は適切か。 伊藤洋:望遠鏡が足りないと言い続けている。 岩田:根拠は? 伊藤洋:アメリカの望遠鏡の数と比較すると、日本は全体の数が少なく4mクラスがない。 岩田:他のコミュニティからは光赤外はプロジェクトが多すぎるという批判が多い。 泉浦:望遠鏡は足りないと思っている。夜数ベースで2倍なのに、閉じようとしているのでますます足りない。光赤外は電波に比べて論文効率も高い。 伊藤洋:台長に74の存続を求めないのか。 泉浦:遠回しに言っていた。 芝井:ALMAは4倍、HSTは10倍だ。そのとき2倍の望遠鏡に投資するのは効率的と考えられるか。 岩田:他の分野に対しては明確なロジックを持つことが大切。 伊藤洋:海外4mへのアクセスを持っていないがそれでいいか。 土居:東大としては4mのニーズはある。すばるの競争は学生には高すぎる。 大朝:学生の教育を考えるとUKIRTが復活するといいと思う。多波長に比べると関わっている大学の多様性が少ない。天文台の研究者はできるだけ大学に出てほしい。 栗田:この10年小口径望遠鏡は増えて、教育という面に限ればかなり充実してきている。 和田:各望遠鏡が役割が果たせているかを定量化できるといい。各論に入るとそれぞれ事情がある。宇宙研の1.3mの将来計画を現在検討中。 伊藤洋:来年のテーマはないか 全員:沈黙 伊藤洋:ないと、来年も委員長が独断で決めることになるよー。