memo Day3 齋藤さんの講演に対する質疑  Q. 必要な場面に応じてステップアップしていくというのは常道だが、一方で    巨大プロジェクト推進のため小型プロジェクトがクローズする状況の中で    どうやって経験を系統的に得られるようにすればよいのか。  A. 光赤外は小型プロジェクトが多く、いろいろな経験を積むチャンスが    あるように見える。 住さんの講演に対する質疑  Q. 20年委員会で優先順位などを議論するというのは、波長ごとなのか、あと    議論のタイムスケールは。  A. 波長ごとにあがってきた情報を用いて議論するが、最終的には波長に    よらず理学も工学も全て見てまとめたい。これから1年くらいでという    タイムスケール。  Q. HSTはESAとNASAで共同でやっていてJWSTもそうなっているが、JAXAが    もっと関わっていくという方向性はありえないのか。  A. そういう可能性を考えるためにもオブザーバーを送っている。ただし、まだ    そこまでは手が回っていないのが実情では。  C. 宇宙研も活動のサポートはしていて、「リサーチグループ」を立ち上げようと    している。波長を限らず統一的にマネージしようとしている。  Q. LUVOIRについては波長域が長い側2.4umをもっと長くするという議論は?  A. それ以上長いところもdemandはあると思うが望遠鏡を冷やさないといけなく    なるので、コスト的に難しいのでは。decadalで2つ選ばれる事は    ありえないが、LUVOIRをしてからOriginsをという流れはありえるかも。  Q. 地上30m級やJWSTとの比較は?  A. 今はコスト面というよりはサイエンス面で議論している。UVに関しては    HSTとの比較になる。  Q. チャンドラに向けたキー技術がX線CCDで、ASCAの経験が活かされていた。    そういうキー技術になりそうなところを地上などで培って持っていくという    流れはありえないのか。  A. WFIRSTに向けたアフリカ望遠鏡はそういうセンスだが、LUVOIRについては    小型衛星などがあれば面白いかもしれないが。 田村さんの講演に対する質疑  Q. HabExとLUVOIRでキーサイエンスが同じ。HabExの優位点はどこか。  A. よりsureにできる。打上feasibility、高コントラストはセグメントだと大変。    ただしstarshadeができるかどうかは不透明だが。    セグメントだとwavefront controleが特にかなり難しい。  Q. コストとタイムスケールを2つのプロジェクトで比較すると?  A. LUVOIRは10Bミッション。HabExは3-4Bミッション。10Bでdecadal report    に残るかは謎だが、JWSTも事実上それくらいのコストになってる訳で。    タイムスケールは2020 decadal reportに乗せると2030年代に必ず    実現させたいという事になる。  Q. TPFの時にいろいろ組織として難しかったという話もあるが。  A. HabExはJPLが推進している。LUVOIRになった場合にはコロナグラフについては    いろいろな検討が行われることになるのでは。  Q. starshadeってすごいかっこいいが、科学的な意義は?  A. 技術的にうまくいくなら、非常に確実な方法。望遠鏡側であまり頑張らなくても    よくなる。ただし観測効率が非常に悪い。ターゲットに応じてstarshadeを    動かさないといけないので。 左近さんの講演に対する質疑  Q. 主鏡は何m? オゾンは見えるの?  A. 9.4mの冷却望遠鏡。M型星周りのオゾンを受けるには足りると判断している。  Q. TRL=6 とはどういう事? 日本としてはどのあたりの技術を狙うのか?  A. TRL=6 とは equivalent な環境で技術立証できているということなので、    要は宇宙で使われた事があるということ。中間赤外装置を日本がやるのであれば    SPICAの経験も活かしていくことになろう。  Q. 測光制度が10ppmとの事だが、何が決めているのか。JWSTではどの程度か。  A. ピクセル間の感度安定性。別の方法も含めた検討もしていかないと。    JWSTは数百ppmくらい。 松岡さんの講演に対する質疑  Q. IMBHについて電波からMW内にあると言っている人がいるが?    最初のテーマに関係してz=20にクェーサーがあると近赤外では見えないのでは。  A. それも面白いアプローチだがMW内なので、大規模構造内でどのように普遍的に    存在するかを調査する必要がある。z=20を狙うなら2umまででは駄目で、    super-WISH的に5umまでカバーする事が望ましい。 但木さんの講演に対する質疑  Q. LUVOIRは分解能が高すぎてdetailすぎるというコメントがあったが、銀河に    おける星形成を理解しようとするとGMCスケールまで分解しないといけないため、    むしろLUVOIRでも足りないくらいなのでは。  A. それは立場の問題。私の興味との関係ではdetail.  Q. 星成分の空間分布進化を追う上で、dusty population についても合わせて    調べないと理解が得られないのでは。  A. 自分の立場では、extinctionの小さい3um帯くらいで観測ができれば    それでよいと考える。 河原さんの講演に対する質疑  Q. 2000年頃に光赤外のTAC等に顔を出すようになって、自作装置を持ち込んで観測が    できるというのは凄いと思った。エックス線だとなかなかそうは行かない。  A. エックス線は各地方大学に実験開発環境があるのが素晴らしい。  C. 国立天文台の共同開発経費やISASの衛星搭載基礎開発経費などもあるが、    実験室そのものを立ち上げるスタートアップ的な資金を獲得するのは難しい。    国立天文台の大学支援経費は立ち上げにも使えるかもしれない。