#topicpath * 初級者向けチュートリアル [#m1d1790a] #contents ** IRAF入門 [#b1efd37e] ***インストール [#z163bb61] 以下では、IRAF V.2.15 以降のインストールを想定します。前のバージョンの場合、インストール方法が異なりますので、注意してください。~ (シャープで始まるコマンドは、ルートで実行します。) - Linux にインストール -- ''IRAF''~ 32-bit 用か、64-bit 用かで、インストールするパッケージが異なります。OSに合わせてください。特に 64-bit の場合は、最新バージョン (V2.16) を使うことをお勧めします(V2.15 で見られた 64-bit に関する不具合が修正されています)。 --- Cシェルがデフォルトではインストールされていない場合は、インストールします。 ~Cシェルがインストールされているかどうかを確認~ % which csh ~ここで、見つからない、というメッセージが出たら、インストールします。csh が存在するパスが表示されれば、すでにインストールされています。~ インストールには、Fedora や CentOS などの場合は yum, Debian や Ubuntu の場合は apt-get コマンドを使用すると簡単です。 ~Fedora等 → # yum install tcsh ~Ubuntu等 → % sudo apt-get install tcsh --- ルートでログインし、インストール用フォルダを作ります。~ % su # mkdir /iraf # mkdir /iraf/iraf --- iraf というユーザーを作成します。~ # useradd -d /iraf/iraf/local -m -s /bin/csh iraf ~OS のメニューから、グラフィカルな設定画面でユーザーを作ることもできます。ユーザー名:iraf, ログインディレクトリ:/iraf/iraf/local, ログインシェル:/bin/csh (もしくは C シェルが存在するパス)になるように設定します。 --- [[IRAF の本家のサイト>http://iraf.noao.edu/]]から必要なパッケージをダウンロードします。~ 例えば、64-bit マシン用に [[ここから>ftp://iraf.noao.edu/iraf/v216/PCIX]] iraf.lnux.x86_64.tar.gz を /iraf/iraf に落としてきたとします。32-bit の場合は、 _64 がついていないファイルをダウンロードします。 --- 展開します。 # cd /iraf/iraf # tar zxvf iraf.lnux.x86_64.tar.gz ~ディレクトリの所有者を iraf にしておきます。 #chown -R iraf /iraf --- インストールします # cd /iraf/iraf/unix/hlib (もしまだ csh になっていなければ、インストール前に # csh) # ./install ~インストール中にいくつか質問されます。"Configure IRAF Networking on this machine?" に対しては ''no''、その他の質問には、何も考えず Enter キーを押し続けます。 問題がなければ、最後にインストールが成功した旨のメッセージが出ます。 ~<インストールの問題点>~ Feora 32-bit 版の場合、./install を実行すると、適切なディレクトリがないよ、と怒られることがあります。その場合は、以下のようにシンボリックリンクを貼ってから、再度 ./install を試みます。 # cd /iraf/iraf/ # ln -s bin.linux bin.redhat # cd /iraf/iraf/noao # ln -s bin.linux bin.redhat --''STSDAS'' 等 --''STSDAS'' 等パッケージ --- 以下でインストールできます。 # cd /iraf/iraf/extern # ./configure # make stsdas -- ''x11iraf'' --- フォルダを用意します。 # su # mkidr /iraf/iraf/x11iraf ~[[IRAF の本家のサイト>http://iraf.noao.edu/x11iraf/]]から必要なファイルをダウンロードします。ここでは Fedora 用に x11iraf-v2.0BETA-bin.redhat.tar.gz を /iraf/iraf/x11iraf に落としてきたとします。 --- 展開します。 # cd /iraf/iraf/x11iraf/ # tar zxvf x11iraf-v2.0BETA-bin.redhat.tar.gz --- xgterm の実行に必要なライブラリを入れます。 # yum install libXmu.so.6 libncurses.so.5 --- インストールします。 # ./install --- 起動するか、確認します。~ % xgterm & ~ちなみに、xgterm にスクロールバーをつけたい場合は、% xgterm -sb とします。 -- ''SAOImage DS9'' --- [[ここから>http://hea-www.harvard.edu/RD/ds9/site/Download.html]]必要なファイルをダウンロードします。64-bit の場合は "Linux64", 32-bit なら "Linux" というリンクをクリックして、ファイルを落としてきます。 ~ここでは 64-bit 用に Linux64 のリンクから ds9.linux64.6.2.tar.gz をダウンロードしたとします。ダウンロード先はどこでもいいです。 --- 展開します。~ % tar zxvf ds9.linux64.6.2.tar.gz --- PATH の通っている場所に移しておくのが簡単です。~ % su~ # mv ds9 /usr/local/bin --- 起動します。 % ds9 & ~<インストールの問題点>~ ds9 を立ち上げようとすると、libXss がないよ、と怒られる場合、インストールします。~ Fedora では、yum でインストールしてもだめな場合があるそうです。こちらのリンクからパッケージを取ってきて、インストールしてください:[[32-bit用>http://rpmfind.net/linux/rpm2html/search.php?query=libXss.so.1]], [[64-bit用>http://rpm.pbone.net/index.php3/stat/4/idpl/15330360/dir/fedora_1/com/libXScrnSaver-1.2.1-2.fc15.x86_64.rpm.html]] ~[[こちらのサイト(東北大Akhlaghiさんのページ)>http://www.astr.tohoku.ac.jp/~akhlaghi/irafinstall.html]]を参考にさせていただきました。 - Ubuntu にインストール ~基本的には Fedora と同様ですが、Ubuntu の場合は便利なインストール用 iso が存在するようです。STSDAS, TABLES なども一緒にインストールされます(IRAFのバージョンは 2.14.1)。X11IRAF, DS9, PyRAF も入ります。32-bit でも 64-bit でも問題なく動きます。 --[[Ubuntuフォーラムの該当ページ>http://ubuntuforums.org/archive/index.php/t-1756841.html]] --[[iso ファイル>http://www.astro.uson.mx/favilac/downloads/ubuntu-iraf/iso/IRAF_Ubuntu.iso]] ~インストールは、上記の iso ファイルを CD に焼く→ Ubuntu で中身を見ると README があるので、読む → その通りにコマンドを打ってインストール、で終了です。~ % sudo -s ~ % su # su install.sh ***IRAF の初期設定、起動 [#s90c5bf6] IRAF を初めて使用するときは、最初におまじない (mkiraf) が必要です。また、毎回 IRAF をどのディレクトリから起動するかを、あらかじめ決めておくのがおすすめです。というのも、起動したディレクトリに、IRAF の様々なタスクのパラメータが保存されるからです。次回以降も同じパラメータ設定を使いたいなら、同じディレクトリから起動するようにします。 - 起動ディレクトリを決めたら、そこで以下のコマンドを実行します。 ~% mkiraf ~すると、どの種類のターミナルを使用するか尋ねられますので、xgterm と入力してください。 - mkiraf の結果、そのディレクトリに login.cl というファイルと uparm というディレクトリが作成されているはずです。(uparm にパラメータが保存されることになります。)login.cl は IRAF の設定ファイルですので、これを自分の環境に合うように、適当なテキストエディタで書き換えておきます。~ 例えば、1024 x 1024 の fits データを主に扱う場合、以下の 2行を書き換えておくと良いです。なお、行頭のシャープを削除して、設定を有効にしておきます。 ~set stdimage = imt1024 ~ set imtype = "fits" - ''mkiraf を実行したディレクトリ、login.cl が存在するディレクトリから起動します。''~ % cl ~IRAF が立ち上がり、ecl> や vocl> といったプロンプトが出ます(IRAF バージョンによって異なります)。 ~ここから解析のスタートです。下にある初心者向け資料などを参考にしてください。 ~なお、終了するときは ~ecl> logout ~です。 ***入門者用 IRAF マニュアル [#p604d4b0] - [[いらっしゃいませ IRAF へようこそ>http://hamalabo.sakura.ne.jp/Soft/iraf_beginners/]] [[ [PDF 版]>http://hamalabo.sakura.ne.jp/Soft/iraf_beginners.pdf]] - [[IRAF for beginners(東北大学田中さんのページ)>http://www.astr.tohoku.ac.jp/~mikito/IRAF/beginners.html]] **観測についての基礎知識 [#j97a91b8] - すばる○の学校から、入門的資料 --[[データ解析概論/可視撮像>http://www.naoj.org/Observing/DataReduction/mtk/autumn09/resume/phot09a9_Yagi.pdf]] --[[データ解析概論/赤外分光>http://www.naoj.org/Observing/DataReduction/mtk/autumn09/resume/ImanishiIR.pdf]] --[[データ解析概論(撮像)>http://www.naoj.org/Observing/DataReduction/mtk/spring11/Subaru2011nakajimaS.pdf]] --[[データ解析概論(赤外)>http://www.naoj.org/Observing/DataReduction/mtk/subaru_red/autumn07/resume/data_kaiseki_minowa.ppt]] --[[地上中間赤外線の観測・解析>http://www.naoj.org/Observing/DataReduction/mtk/autumn11/mir-obs-20111130b.pptx]] --[[位置較正とflux較正>http://www.naoj.org/Observing/DataReduction/mtk/subaru_red/autumn07/resume/NishiyamaResume.pdf]] --[[誤差と統計>http://www.naoj.org/Observing/DataReduction/mtk/autumn11/error11_01.pdf]] - [[観測天文学の講義資料(京都大 岩室さんのページ)>http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~iwamuro/LECTURE/OBS/]] (観測装置の基礎を含む)